千屋牛

千屋牛は岡山県の新見市千屋地区で生産されている黒毛和種のブランド牛です。

 

千屋牛はちやうし、ちやぎゅうなどと呼ばれており、瀬戸内の岡山県北部の新見市内において繁殖から肥育と一貫生産された牛、もしくは岡山県下の子牛を導入して新見市内で18ヶ月間以上肥育された牛がその名を冠しています。
当地はやや標高が高い吉備高原にあり、高梁川源流の清流が流れ西日本の中で南限に位置する周辺地域では独特の植物が生息するなど自然環境の豊かな土地柄で、牛達は穏やかに成育されています。
年間生産頭数はおよそ800頭ほどと極端に少ない事が大きな特徴で、県内においてもなかなか目にする事が無く希少性が著しく高い牛として知られています。

 

肉質の特徴としてはきめ細かく入ったサシと共に、赤身も牛本来の旨みや風味を感じることができ、幅広い料理で味を引き立たせる事ができるオールラウンドプレイヤーとして楽しむ事ができます。

 

千屋牛は江戸時代に周辺地域で鉄山業が盛んであったことから鉄鉱石などを運ぶなど荷役を担い、古くから労役牛として盛んに生産されていました。
地域に限定して飼われてきたことから血縁関係の高く、国内のブランド牛のルーツを辿ると当地の牛に行き着くことから、日本最古の蔓牛(つる牛:系統牛)の血統を受け継ぐ牛として知られています。
古い時代から品種改良に勤めて但馬牛を導入するなど改良を重ねる中で名牛に育て上げ、現在では重要な地域産業として成長するまでに至りました。