近江牛

近江牛は滋賀県内で肥育された黒毛和種の和牛で、日本三大和牛の一つとして数えられています。

 

近江牛は特定の地域ではなく滋賀県内全域で肥育されており、生産流通推進協議会の構成団体会員が生産したものの中で、日本食肉格付協会の枝肉格付がA4、B4等級以上のもの限りその名を名乗ることが許されています。
当地は周囲を山地や山脈が取り囲み、中央には国内最大の面積がある琵琶湖を配していることから水資源が非常に豊かで、県内の耕地面積の多くを水田が占めています。
滋賀は古くから米の山地として近江米は広く知られて牛の飼料となるわらの品質も高く、内陸性の穏やかな気候で育まれた豊かな自然環境において牛はのびのびと成育しています。
年間出荷頭数はおよそ5000頭ほどと数としては少なく、早い時期からブランド牛として全国的に知られていたこともあり、希少性がある和牛として高いニーズがあります。

 

肉質の特徴として挙げられるのは霜降りが適度に入り風味が豊かな点で、口に入れるととろけるような感触があり、風味が広がる中で甘みも感じることができます。
また肉質は柔らかく香りも豊かで、日本三大和牛の一つに数えられるだけの旨さを実感することができます。

 

近江牛が飼育されていた歴史は古く、江戸時代において当地を治めていた彦根藩は唯一牛の屠殺を認められており、食肉が禁止されていた時代においてすでに味噌漬や干肉などの加工食品も作られていました。
一般的に広く食されるようになったのは明治に入ってからですが、国内においては唯一古い歴史を有しているブランド牛です。