大和牛

大和牛は奈良県で飼育されている特産のブランド牛肉です。
奈良県内の全域で飼育されていますが、中でも東部は気候風土に恵まれている事から中篇地域を中心に盛んに生産されています。

 

大和牛は、当地の流通推進協議会から認定を受けた県内の農家で、14か月以上飼育された黒毛和種のうち、日本食肉格付協会による肉質規格3等級以上に限りその名を冠する事ができます。
特に飼育が盛んな県東部は大和高原や宇陀山地など、高原から山地に連なる自然環境が豊かな土地柄です。
穏やかな環境の中で牛はゆったりと育てられています。

 

年間生産頭数はおよそ600頭。
非常に頭数が少なく、流通量がそれほど多くありません。
そういったことから都市部での購入はかなり難しい状況です。
販売指定店の多くは奈良県内にあります。
手に入れるには当地まで訪れる必要あり。

 

肉質の特徴

適度な霜降りが入り、色鮮やか。
一方であっさりとして深い旨みを感じ、肉本来の味わいを楽しむ事ができます。
特に脂は非常に上品でほのかに甘みもあって、小豆色の赤身にバランスよくサシが入っています。

 

大和牛の歴史

意外と浅く、平成に入ってから協議会が設立され、複数の銘柄が統一されました。
ただ当地では古くは日本書紀により紀元前663年の頃には、すでに牛肉を用いて饗応した記録が残されています。
またそれよりはるか昔の時代の貝塚にも、牛頭蓋骨が残されています。
当地での牛の飼育は、古代より連綿と受け継がれているわけですね。